空港で起きたトラブル2件

先日、韓国の平昌(ピョンチャン)オリンピックがありましたが、偶々(たまたま)ネットで韓国国内において頻発した、朝鮮人による宿泊や飲食のキャンセルトラブルに関し、『人に本を貸すバカ、返すバカ』と言う諺(ことわざ)が引用されていました。

この言葉の意味するところは、本の貸し借りという狭い話ではなく、もっと広義にとらえて 『韓国では、約束を守るも、守らないも、私の勝手。』という、朝鮮人独特の気質のことを言っているとのことです。自分勝手だから約束も守られないし、仮に(本来の借りたものは返すと言う)暗黙の約束事であっても、(返還を)期待することは無意味なので、最初から約束事は作らない方が良いということになります。

そう言えば、日韓の慰安婦問題に関する解決の為の合意を破棄する発言をした韓国の大統領にも十分当てはまり、朝鮮人の気質の現れと見ると、妙に納得が行きます。

日本人の私からすると、『道徳的な行動を重んじる儒教の国の倫理観はどうなっているの?』という感じです。『衣食が足らないから、礼節を軽んじている。』のだったら、仕方が無いことで、孔子の教えには逆らわないことになるのかも知れませんが・・・。

中国では、『人を騙すより、騙される方が悪い。』という言葉は、多くの中国人の口から飛び出す言葉ですが、私も騙されない様にと、何人かの仲間の中国人から注意喚起されました。

まず小さなトラブルとして、上海の浦東(プートン)国際空港での不愉快な事実を書きたいと思います。まさに狭義の『人に本を貸すバカ』事件、中国の『騙される方が悪い』事件です。

日本から国際便で浦東(プートン)国際空港に着くと、国内線に乗換える前に、パスポートや長細い入国手続きのカードを手に持ち、入国管理の手続をする必要があります。入国手続きのカードは、機内でも貰えますし、入管手続きのフロアーにも、長机の上に置いてあります。

私も、入国審査を受けるため、そのフロアーで外国人用のカードを取り、ブレザーの上ポケットに挿したボールペンで、必要事項を記入しました。                  あいにくその時は、多くの人が一斉にそのフロアーに駆け込んで来た事もあり、非常に混雑し、カードに記入するため長机に置いてあったひも付きのボールペンが不足する状態でした。

私は既にカードに記入済みで、これから入国審査のカウンターへ向かおうとした時、20歳前後の女性から、突然私のボールペンを貸して欲しいと頼まれました。私は何も躊躇することなく、彼女にボールペンを貸しました。ただ渡したボールペンは、事務用の安いボールペンではなく、私が長年勤めた会社から貰った、私にとって大事で使い慣れたモンブランのボールペンでした。

私は、直ぐにボールペンが戻って来るものと信じ、少し彼女がカードに記入するのを待ちましたが、彼女はカードへの記入が終わると、直ぐにボールペンをバッグに入れ、そのまま立ち去ろうとしました。旅行客も多く混雑していましたが、私は彼女の進む方向を遮るように前面たち、ボールペンの返却を要求しました。

彼女は混雑に紛れて着服しようとしましたが、入国審査もこれからの為、逃げられないと判断したのか、バッグからボールペンを取出し、私に返却しました。             しかし彼女の顔には、申し訳ないことをしたと言う顔色は微塵もなく、着服出来なかったことが残念だと言う、悔しさが溢れた顔つきでした。私は、人の好意を踏みにじられた気持ちで、腹立たしさが今も過(よぎ)ります。

次に、非常に大変で疲れた話をしたいと思います。                   12月だったと思いますが、冬に向かい寒くて成都へ観光客が来なくなったため、日本に一時帰国をすることにしました。

成都から成田まで飛ぶ航空会社をネットで探しました。                 今までは、桂林や成都から日本に帰国する場合、上海か広州での乗換えが多かったのですが、その時ネットで見つけたのは、成都から北京経由の成田までの直行便でした。                    直行便なので、乗換えのための待ち時間も発生しないし、また万が一乗換え空港への到着が遅れ、乗換えるべき便に間に合わなかった場合も、どうしたら良いのか迷わなくて良い等の、  利便性や安心感があります。

私と会社の社長との契約で、往復の飛行機代は全て会社負担という事でしたので、予約は私がネットで申込み、費用は後日会社から貰うことにしました。

出発時間は忘れましたが午後2~3時だったと思います。リョウさんの車に荷物を載せ、成都の双流国際空港まで連れて行って貰いました。                                                             ただ着いたのは、国内線が頻繁に離発着する第2ターミナルビルで、国際線は第1ターミナルビルと分かり、更に車で移動しました。

まず、いつものようにチケットとパスポートと荷物を持ち、荷物チェックやボディチェックを済ませ、それからパスポートを見せ出国の審査を終えました。              その後、指定便の出発ロビーで待っていましたが、搭乗時間になっても案内が無く、ずっと待つことになりました。その間なぜ遅延したのか放送による説明は、全くありませんでした。

1~2時間経って、やっと国際線の飛行機に乗り込みましたが、大きな飛行機にも関わらず、搭乗者数は10名にも満たない数でした。                                                                       私は、これではとても採算が取れないなあと思いつつ出発を待ちました。        暫くすると飛行機は動き始めましたが、中々滑空する様子はなく、ただ単に地上を車輪を回して動くだけで、私は最初その意味が分かりませんでした。

時間にするとそんなに長くは無いのかも知れなかったのですが、早く飛び立ってほしいと言う気持ちもあり、だらだら地上を車輪を回して動いている姿に多少いら立ちを感じていたら、 突然飛行機が止まってしまいました。                         どうしたのかと思いつつ待っていると、飛行機の乗降口から多くの客が乗込んできました。 私はその時初めて、状況を理解しました。

つまり飛行機は国際線の第1ターミナルから、国内線専用の第2ターミナルへ移動し、北京行きの乗客を乗せたと言うことでした。静かだった機内も多くの中国人客で溢れ、いわば鶏小屋の姦(かしま)しさに早変わりしました。手荷物の置場の確保等で、乗客どおしの揉め事も発生しましたが、出発時間も更に大幅に遅れました。

北京国際空港に着くと、今度は国際線の乗客も含め、全て国内線の乗降客と同じ場所で降ろされました。そこは、どうも国内線専用のターミナルだった様です。私も含め国際線の乗客は全員、空港の案内人に従い国際線のターミナルに歩いて移動させられました。

私自身、重い手荷物を持ってどれほど移動したら良いのか分からないままに、国際線のターミナル迄延々と歩かされるのは大変苦痛でした。車での移動ならまだしも、大空港のターミナルとターミナル間を歩いて移動する訳ですから、・・・・・・。

北京空港の国際線ターミナルに着いたら、また荷物のX線チェックとボディチェックを要求され、それが終わるとまた出国の審査手続きでしたので、成都と北京で同じことを2回も行い、搭乗手続きを行いました。ただ私のチケットは、成都で発券したものをそのまま使用したため、席の番号は変わりませんでした。

搭乗手続きを済ませ飛行機に乗り込んだら、北京で新しく乗った飛行機は、成都で乗って北京まで来た飛行機と全く同じ飛行機であることが、直ぐに分かりました。という事は、その飛行機は成田までの直行便とは言いつつも、国内線ターミナルに到着して中国国内では国内線として振る舞い、その後乗客を全て降ろし空となった飛行機を国際線ターミナル迄車輪を動かし移動した上で、成都からの乗客と新たな北京からの乗客を乗せて成田へ出発すると言う、変な国際線直行便でした。

このため成都発の国際便は、私を始め国際線の乗客には、不安と疲労と混乱を与える本当に迷惑極まりない便と言わざるを得ません。北京を出発してのち、私は肉体的な疲れと精神的な緊張から解き放たれて、直ぐに寝てしまいました。

夜10時前後だったと思いますが、成田空港に着き、入国審査を終え、地下のJR成田第一ターミナル駅に向かおうとした時、ハッと気が付きました。気になりバッグを開けましたが、ノートパソコンがありません。成田空港で失くしたものではなく、また成都の空港でも確実にバッグに入れていました。

私は直ぐに、北京空港でX線検査をした時、パソコンはバッグから出し別のボックスに入れる様に指示があり、他の荷物とは別にして単独で緑のプラスチックボックスに入れたものですから、北京空港に置き忘れてしまったことを思い出しました。

中国では、忘れ物をしたらまず戻らないと言うのが常識なのですが、PCには大事な情報も入れていることもあり、何とか取り戻したいと思いました。                 まだ深夜でもないし、また中国との時差は1時間あり、日本より1時間遅いこともあり、成田空港で慌てて国際電話カードを購入し、リョウさんへ電話し、事情を話しました。

彼は、直ぐに北京空港に電話すると約束してくれ、私はそのまま電車で自宅に戻りました。 遅くなりつつも自宅に戻り彼に電話すると、運が良い事に、北京空港で預かっているとの知らせで、安心しました。彼は、空港での遺失物の保管場所を教えて呉れました。

その晩、早速北京行きの飛行機の便を探しましたが、次の日もその次の日も、空席が見つからなく、結局3日後の朝早く出発し夕方戻ると言う、日帰りの便を予約しました。北京空港に着いた後は、何とか遺失物の保管場所迄たどり着くことが出来、ノートパソコンも回収出来ました。余分なチケット費用の発生は痛かったのですが、ともかくホッとしました。

その後、国内移動でPCを持参することもあり、空港で同じ様にPCだけ別にする様言われて、X線検査時にプラスチックの箱の中に入れたまま忘れたこともありましたが、検査の職員の人が忘れ物が無いか目を光らせて呉れていて、空港職員の注意のおかげで事なきを得ました。そういう意味では、日本の空港職員のきめ細かなサービスは、感謝せざるを得ません。

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