見慣れない果物他

会社からタクシーで20分程の所にある、成都の伊藤洋华堂(双流店)に行った時の事です。  この店舗は7~8階建でしたが、最上階にはフード―コート、洋食・中華のレストラン、喫茶店が入居しており、またここで売っている品々も全般的に品質が良く、スーパーと言うよりデパートと言った方が良いかも知れません。

2階から上は、女性服、子供服、靴、紳士服、寝具売り場等に分かれており、日本のデパートと殆ど変わらない店内の配置になっています。

1階は、建物の中央部分に東から西に向かい通路がありますが、この通路より南側が、宝飾品、バッグ、化粧品など何処のデパートでも見られる比較的高価なものを置き販売されています。しかし通路から北側は食品スーパーそのもので、輸入食品、生鮮食料品、出来立てのパン、たこ焼き等が売られています。 日本のデパートと異なり地下が無いため、お客が集まる 食品売り場を1階に置いたのかも知れません。                                                    ラーメン、マヨネーズ、ソーメン、醤油等日本からの輸入品も置いてあるため、私も時々ここで買いました。

成都でも桂林でも、6個,10個,12個程を1セットにした牛乳の小さな紙パックや、1個の大きな紙パックの牛乳(20✕10×5cm前後)が、贈答用や手土産用として良く売れていました。 一昔前、日本でも牛乳が健康に良いという事で各家庭では、新聞と同様に毎日牛乳の配達をして貰っていた時代がありましたが、中国でも健康への関心が高まっているためだと思われます。                                        ただし中国は、牛乳の生産と需要とのバランスが崩れているためか、牛乳の値段が非常に高く、金持ちではない普通の人々が健康の為と言って、毎日飲める状況にはありません。   ですから貰い手から喜ばれる手土産として、買われている様です。            また値段は更に高くなりますが、賞味期限が長いオーストラリアやニュージーランドから輸入の牛乳紙パックも、買い物客の目に着くところに沢山置かれています。

ある時、この1階の果物売り場で、2つほど奇妙な果物を見ました。           私自身目にしたのは、初めてでした。

色々調べた結果、この果物の名前は、『仏手柑(ブッシュカン)』という名前だという事が分かりました。ヘタに繋がっていた枝の切り口や色・形からして、ミカンの一種であろうという事は、想像できました。指の大きさはいろいろありますが、バナナ程度考えて下さい。           また商品としての値段は、メモしていなかった為、不明です。              ウイッキペディアでは、以下の通り、書かれています。ただ小規模ながら日本では鹿児島で栽培されているという事実も知りませんでした。

【インド東北部原産。果実は芳香があり濃黄色に熟し、長楕円体で先が指のように分かれる。名称はその形を合掌する両手に見立て、「仏の手」と美称したもの。暖地で観賞用に栽植される。身が少ないので生食には向かず、一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、乾燥させて漢方薬にしたりして利用される。日本における2010年の収穫量は5.0 トンであり、その全てが鹿児島県において生産されている。】

次に蛇(へび)の鱗(うろこ)で覆われた様な、気味悪い果実を目にしました。        調べてみると、『蛇皮果』という事が分かりました。                  なお調べている途中で分かったことですが、『蛇果』という果実もあり、こちらはいろんな種類があるリンゴの中で、特にデリシャスリンゴを『蛇果』という様です。         一般に、リンゴは『苹果』と書き『ピンゴ』と発音するので、音は日本のリンゴの発音に似ています。

硬く蛇の鱗みたいな皮を矧ぐと、ドリアンの様な独特の腐敗臭がある様です。中の果実は、甘みが無く非常に酸味がきつく、日本人には合わない果物の様です。            値段は、4.4元という数字が見えますので、計算すると1個70円程度になります。大きさは、成人男子のこぶしの1/2~2/3の大きさですから、大きさからすると値段が高い果物になります。

  

この果実はインドネシアを原産とする椰子の実の一種であることから、インドネシア、マレーシア、バリ島等からの輸入果実の様です。ですから税金や運賃などもかかり、高い値段になるのでしょう。

それから桂林でも、成都でも見かけた、2つの種類の果物の写真を載せます。最初の写真は、『茘枝』です。(日本でも、「ライチ」とか「レイシ」とか呼ばれている。)        この果実は、台湾等からの輸入で日本でも売られており、私も食べたことがあります。   皆さんも食べられたことがあると思います。みずみずしく半透明の甘い果実です。     ただ日本で売られている果実は、時間を経ているため新鮮さに欠け、表皮が赤ではなく茶色をしています。

小粒ですが、味は『茘枝』に似ているものの、更に甘いものとして以下の写真の『竜眼』が 売られています。1粒の大きさは、『茘枝』の1/2~1/3ぐらいです。          乾燥させたものは更に甘みが増し、桂林では箱入りの土産物として売られています。    日本では、輸入して迄は売られていないと思われます。

リンゴは日本の方が種類も多く、また果実も大きく、おいしいと思います。        しかしミカンについては、中国の温州が発祥の地である温州ミカンに代表される様に、中国のミカンの方が遥かに甘く、美味しい感じがします。                   日本に帰国後、改めて日本の果実の値段の高さにビックリさせられますが、人件費が高い日本では仕方がない事かも知れません。

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