【精進料理店】10.集客強化 お寺と2人3脚の宣伝

開店披露パーティが終了し、これから集客方法をお寺と2人3脚で検討していくことにしました。お寺の従来のやり方、即ちタクシー業者へのキックバック、引率するガイドへのお礼に加え、店の従業員による桂林市街地でのパンフレットの配布なども行いました。

また開店披露パーティの模様も地元のテレビ局へのニュースとして報じられました。

更にリョウさんのコネで、地元テレビの人気番組からの突撃取材という形で、私がインタビューを2日間にわたり受けましたが、この話は実際にアナウンサーが来る僅か1日前に知りました。

1日目は女性のアナウンサーが放送局の人と2人、下見を兼ねて来店を受け、幾つか質問に回答しましたが、実はこれはリハーサルで、本番は2日目でした。

2日目は、(私は全く知りませんでしたが)桂林では有名なアナウンサーの番組で、テレビ局の人5~6人を伴い訪問を受けました。

放送局の一行は、事前にお寺の洞窟に安置されている石仏など一通り撮影した後、お寺の経営者のソウさんやリョウさんの案内で、私の店に入って来ました。

テーブルに座って貰い、作ったばかりの精進料理を撮影して貰いながら、なぜ私が中国で精進料理店の店を開店したのか、日本と中国の精進料理の違い等の質問を受けました。

1日目に女性のアナウンサーから事前に質問内容を聞いていたため、急ぎネットで調べるなど付け焼刃の学習に追われ、本番で何と答えたのか今は全く覚えていません。        しかし、両国の文化の違い等大上段に構えて説明する力量もなく、私としてもなんとかその場を切り抜けてホッとしたというのが偽らざる心境でした。

そして、1週間位後だったと思いますが、放送局から請求書が届き、結果的にお寺が半分、私が半分ということで、私も二千数百元負担したと思います。

要するに、時間を掛けた宣伝放送番組だった訳で、ただで突撃取材を受けたのではないことが分かりました。

またお寺の経営者は、桂林観光協会の会長を抱き込み、沢山の国内観光客を呼び込みたいと考えました。桂林観光協会の会長は、私が雇った料理長の昔からの友達とのことで、昔は料理人だった様です。

私がリョウさんから聞いた話では、お寺の経営者は、その会長さんに株の数%を出資して貰う(ソウさんからほんの一部の株を買い取る)代わりに、利益の半分を取るという約束だった様です。

会長さんの息のかかった人が、社長として送り込まれ、社長室には、机がもう一つ運び込まれ、2人でお寺の運営がされる体制になりました。                   しかし、桂林観光協会の会長のテコ入れにも関わらず、時間が経っても一向に大型バスで沢山の団体観光客が訪れる気配は、ありませんでした。

時たま大型バスでの来観はあっても、大半がマイクロバスやタクシー程度に留まっていました。

私の方も、パンフレットを配布する等の努力をしても、お寺そのものが桂林の中心街から離れていることもあり、せいぜい個人客を受け入れるに留まる為、リピーターは出て来たものの、中々売上増には結びつきませんでした。

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