本日は、私がネットで見たり、こちらで人から聞いたことの中から、犯罪に絞り、書きたいと思います。
０８年に中国で死刑が執行された人は、少なくとも１７１８人で世界最多、また刑務所に入っている囚人の数は、８０万人とのデータをネットで見ました。
中国の裁判は、日本と異なり３審制でなく２審制を採用しているため、殆んどが同じ省や区の中で、結審する様です。
一応刑期が決まっても、死刑か思想犯で無ければ、裁判所との調整で、何万元かのお金を積めば、刑期も軽くすることが出来そうです。
裁判官も、自分の懐を豊かにすることには、労力を惜しまない様です。
ただ一旦決まった刑期も、上海万博や北京オリンピック等の国家行事がある時は、上海や北京では、犯罪をこれ以上更に増やさないため、出所時期が来ているにも関わらず、更に１～２年刑務所で、余分の刑期を終えないと出所出来ないとの事です。
刑期が比較的分りやすいのは、思想犯や独立運動をしている人は刑期が非常に長いこと、詐欺等も金額の大きさで刑が決まるようです。麻薬関連や政治家の権力争いに敗れた方も死刑や終身刑が多いようです。
日本のビックカメラやヨドバシカメラに相当する会社で、日本名で書くと、国民電気となりますが、この社長は脱税で逃亡していたのですが、１年程前らしいのですが、逃亡先のアメリカで逮捕されました。
その後、これに関連し、広東省，折江省の省長と上海の警察の上級幹部、及び北京で全国の警察を統括するトップが逮捕されました。
脱税額が大きく、全員死刑になるとの噂です。（新旧の主席や首相の変更の場合、暫くは旧権力者の顔色を伺い、２年程経つと独自色を打ち出すため、旧勢力の粛清を行うケースが多いとのことです。）
従来賄賂は、タバコのカートン包装の様に、現金を箱詰めして渡していたそうですが、現在は銀行カード（利用無制限のブラックカード、上限を定めた銀嶺カード）を手渡しすることが多くなっているそうです。
従来企業トップや政治家、省長の逮捕等は、ほとんどマスコミで報道されることが無かったそうですが、インターネットの普及に伴い、最早隠すことが難しくなり、後追いの形でテレビや新聞に記事として載ることが多くなってそうです。
その場合でも、権力移譲の後始末や権力争いに敗れたという生々しい表現ではなく、多額の脱税，横領などを理由として放送するため、日頃から賄賂を得る機会に恵まれない一般国民や生活苦の多くの人々からは、現政権に対する称賛の声や大きな期待が寄せられています。
中国は、日本と反対で県の上の単位として市があり、その上に省や区があります。
昨年７月に桂林市長が出張先の北京で逮捕され、直ぐに死刑宣告と市長交代が為されました。北京で逮捕されたのは、桂林だと警察も裁判所など関係機関も市長の配下にあり、全く手が出せないこと、仮に北京の警察が桂林に出向いても反対に逮捕されるおそれがあったためだそうです。
表面的には、横領や賄賂の受領が直接の理由ですが、多分に上層部の権力闘争の後始末的な感じがします。
また桂林市に、建築途上のマンションがそのまま放置されているものが，２つ程ありますが、１つは国から日本円に換算し１０憶円程借金し、建築途中で持ち逃げしたものです。
もう一つは完成する途中で、完成を見越して１００戸程の販売した顧客のお金を全て持ち逃げしたケースです。持ち逃げした人は、金額が大きいため恐らく死刑良くて無期懲役とのことですが、１３億人もの人口の中に紛れ込み、未だに逮捕されていません。
中国の場合、土地は国のものなので、中々抵当物件が見当たらなく、良い計画なら金額が大きくとも、国は比較的安易にお金を貸し出すとのことです。
またこちらで車を運転し、仮に事故を起こし人を引き殺した場合、普通２００～３００万円用意し慰謝料を払うことが出来れば、刑務所に行かなくて済む様です。お金を調達出来なければ監獄行きです。上海辺りでは、もう少し高いかも知れません。
中国は、特に都市部では、今一人っ子政策が厳守され、２人以上だと親の収入に応じて罰金を払わないといけません。私の職場にも、自分のことを『罰金子』と言う女性がいます。
罰金を払えば、ちゃんと戸籍に載せることが出来ますが、親が罰金を払わないと無戸籍で人生を生きていかなければなりません。就学、就職、結婚などいろんな事で、不利な扱いを受けます。就職出来なく、盗みや恐喝などの犯罪の温床にもなっている様です。
更に問題なのは、無戸籍の男女が結婚したり、内縁関係だと子供も無戸籍になります。
今中国の人口は１３億とも１４億とも言われ、ハッキリしないのは、この無戸籍者の存在が大きい様で、これらの人だけで８千万人から１憶人と言われます。
いずれにしても桁違いの数で、私は改めて、私の生まれた環境に感謝せざるを得ません。では、また。
